◆ ノーベル賞 10億人を救った薬
ノーベル医学生理学賞だけやなくてノーベル平和賞同時受賞でもええぐらいの業績ですな。
中でも1979年に発見された「エバーメクチン」は、アフリカや東南アジア、中南米など熱帯域に住む10億人もの人々を、寄生虫病から救う特効薬へとつながった。
先進国の日本には無縁なんでいまいちピンっとこんけど、世界で10億人、今でも毎年3億人救ってるんやからなぁ。
オバマなんかよりよっぽど世界平和に貢献してるがな。
しかも…
世界保健機関(WHO)はメルク社の協力を得て、アフリカなど寄生虫病に苦しむ地域にイベルメクチンを配布するプログラムを開始。メルク社によると、2012年までに延べ10億人以上にイベルメクチンが無償提供された。
これが「無償」なのは…
産学連携で北里研究所に250億円を導入した大村智博士 ―(下)
イベルメクチンの薬剤は、メルク社が開発したものだが、いまメルク社はWHOを通じて蔓延地に無償で配布している。これは、大村博士らがイベルメクチンの商用利用で得られる特許ロイヤリティの取得を放棄して無償で配布することに賛同したために実現したものだ。
ロイヤリティ放棄したから実現したっちゅうんやからなぁ。
どこぞの青色LEDの銭ゲバとはえらい違いです。
まぁ、「金儲け」が悪いわけやないけど、やっぱり「ノーベル賞」とかになると、こういう人の方がしっくりくるな。
それだけやなくて…
大村智さん、故郷・山梨に美術館丸ごと寄贈 巨額特許料にも「食べるだけで十分」と寄付
薬の開発関連の特許料は北里研究所に入った分だけで250億円。しかし、本人は「食べるだけで十分」と、研究所の経営再建や病院建設にも巨費を投じました。残りを上村松園や三岸節子ら女性画家を中心とした美術品の収集に充ててきました。
北里研究所には250億円を渡して、集めた美術品も美術館ごと寄贈。
人間できすぎやろ。
更に…
大村さん、生徒の姿に一念発起 定時制高校教師続けながら大学院へ
大学卒業後は東京都墨田区の墨田工業高定時制の理科と体育の教諭に。昼間、工場で働いた後、手に油がついたまま勉強に励む生徒たちの姿に「自分も頑張らなければ」と一念発起。夜間の教師を続けながら、昼は東京理科大大学院に通って分析化学を学んだ。
こんな逸話まであるんやからなぁ。
二宮金次郎の代わりに学校に銅像が建つレベルですな。
残念なんは、日本にこんな立派な人がおるのに、無償提供してるのが日本の製薬企業やないって事ですな。
それもこれも…
天然有機化合物の動物、ヒト用医薬品 産学双方の研究グループの特色を生かす
産学共同への批判など大学内でのご苦労は?
現在でこそ国を挙げて共同研究をはじめとする産学の連携強化を推奨しているが、当時は全国的な大学紛争の影響もありほとんどの大学で極めて控え目であった。
1970 年代前半から筆者は諸外国の企業を含め国際的に産学共同研究を行っていたので、大学内では極めて変わり者として扱われ、それとなくこれを控えるように注意してくれた先輩教授もいた。また、共有機器を使うにしても遠慮がちで、独自の機器を持つように苦労もした。
団塊の世代のせいで産学連携ができんかったせいと。
ほんま、色々と団塊の世代はろくでもない世代ですな。
今も「暴走老人」って言葉がでるほど迷惑かけとる世代やし…
こんなええ話の時に「悪口」言うててもしゃあないんで話を戻すと、こういう「苦労」があったから、逆にこの偉業に繋がった部分もあるんやろうけど、日本の産学連携ってのはもっと進めていくべきやろな。
そうやないと、日本人の発明で他国を儲けさせる事になるし、日本の頭脳の流出にも繋がる。
「2位じゃダメなんですか?」ってな事で研究費も削られとるからねぇ。
iPS細胞の山中教授もマラソンで寄付金募ってたしなぁ。
個人的には、こういう「研究費」こそ、税金で出す意味があると思うんやけど…
将来的な「リターン」もあるんやし、もう少し研究・開発ってとこに投資して欲しいもんです。
で、この記事読んでて分かったんやけど…
これは1987 年のフランス政府の認可を皮切りにヒト用にも各国で認可されて使用されているが、特筆すべきこととして本薬剤がメルク社より無償供与され、重篤な熱帯病オンコセルカ症およびリンパ系フィラリア症の予防と治療に使用され、これらの撲滅作戦が展開されていることが挙げられる。
フィラリアの予防薬でもあるんやな。
忠犬ハチ公もフィラリアで死んだらしいんやけど、犬の平均寿命が急激に延びたのは、このフィラリアがほぼ撲滅した事にあるんやからなぁ。
そのフィラリアの予防薬を発明した人でもあったと。
「日本人には無縁」って書いたけど、愛犬家はすごい恩恵を受けてるんやな。
そういう面からもノーベル平和賞もあげて欲しいもんです。
何にしても、大村先生、ノーベル賞受賞おめでとうございます。
って書いてたら…
<ノーベル賞>物理学賞に梶田氏 ニュートリノ質量を実証
スウェーデンのカロリンスカ研究所は6日、今年のノーベル物理学賞を梶田隆章・東京大宇宙線研究所長(56)ら2人に授与すると発表した。授賞理由は「ニュートリノ振動の発見」。素粒子のニュートリノに質量があることを実証した功績が評価された。
何でニュートリノに質量がないって事が定説になってたんかよう分からんけど、そういう定説を覆したんやからすごい発見ですな。
天動説が主流の時に地動説を証明したのと変わらんわけで、そりゃノーベル賞ですわ。
それにしても…
日本のノーベル賞、受賞者数2位 00年以降の自然科学
00年以降の受賞者数を国籍別でみると、米国に次いで2位を誇る。
ほんま、この勢いは大したもんです。
ただ、今後も受賞が続くとは限らない。これまで受賞した研究者の成果は、30代から40代前半という比較的若い時代にあげたものが多いが、近年は若手研究者を取り巻く環境は厳しくなっている。
大村教授みたいに自分で研究費を調達できりゃええけど、ほとんどが税金頼みやもんなぁ。
この財政難やから、研究費は真っ先に削られるし…
文部科学省によると、大学院の自然科学系で博士課程への進学率は低下傾向にある。
研究者自体が減ってるしなぁ。
嬉しい反面、将来的にちょっと不安ですな。
日本政府は、どうにかやりくりして、この勢いを落とさんようにして欲しいもんです。
何にしても、梶田先生、ノーベル賞受賞おめでとうございます。
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