「源氏物語」から
導く、恋運命

スサノオとアマテラス
2009/1/13
スサノオは、海の国を追放されて…

「追い出されてもうたから、これで気兼ねなくオカンに会いに行けるな。とりあえず姉ちゃんに挨拶に行ってこよっと」

って言うて、高天原に昇って行くんやけど、スサノオが歩くと大地が揺れ、山や川が大荒れに…

どんだけ悪者やねん。

で、この地響きに驚いて、側近がアマテラスに…

「大変です!!スサノオ様が高天原にやって来ました!!」

弟が姉に会いに来ただけやのに、何で大変やねん。

それを聞いたアマテラスは…

「スサノオがこの国に!?アイツさては、この国を奪いに来たな!!」

何で、「弟が会いに来た」って思わんのか不思議なんやけど、姉と弟の関係やなくて、アマテラス族とスサノオ族って考えたらしっくりくる。

で、完全武装して待ち受けたアマテラスとスサノオが対面して、アマテラスが…

「何しに来たんや!!」

それを見てスサノオは…

「えっ!?何!?ひょっとして俺って疑われてる?」

「やましい気持ちなんかないって」

「オトンに、『何で泣いとるねん』って聞かれて、『オカンに会いたい』って言うたら、『出て行け』って言われて、それでオカンに会いに行くのを姉ちゃんに伝えようと思って…」


スサノオの話を全く信用してないアマテラスは…

「そんな話、誰が信じるねん」

「ほんまやって。信じてや」

アマテラス「じゃ、それを証明してみろ」

スサノオ「分かった。神々に誓いを立ててお互い子供生んで証明しようや」

子供を産むのが何の証明になんのかさっぱり分からんけど、とにかくアマテラスとスサノオの戦いが始まる。

戦いのようには、書かれてへんけど、実際は戦いがあったって考えた方が自然やろ。

で、二人は天の安河を間にはさんで誓約してアマテラスが、スサノオの十拳剣を手にとって三つ折りにして、井戸水に浸し、それを噛み砕いて吹き出すと…

多紀理毘売命(タキリビメノミコト)

市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト)

多岐都比売命(タキツヒメノミコト)


が生まれた。

※これが「宗像三女神」で、福岡の宗像大社に祀られてる。

今度はスサノオが、アマテラスの左の髪に巻いてる八尺の勾玉を同じように井戸水に浸し、噛み砕いて吹き出すと…

正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命(マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミノミコト)

って、舌噛むっちゅうの。

とにかく男神が生まれた。

その後も順に右の髪の珠、かずらの珠、左手、右手の珠を噛み砕いて吹き出すと…

天之菩卑能命(アメノホヒノミコト)

天津日子根命(アマツヒコネノミコト)

活津日子根命(イクツヒコネノミコト)

熊野久須毘命(クマノクスビノミコト)


と、全部で5柱の男神が生まれた。

そしたらアマテラスが…

「最初の女神達は、お前の持ち物から生まれたからあんたのもん」

「後の5柱の男神は、ウチの持ち物から生まれたからウチのもん」


って言うて、神々を分けてん。

はてさて、スサノオは、この勝負に勝って、疑いを晴らすことが出来たのか…

緊迫の次号に続く。

何が緊迫なんかよう分からんけど、とりあえず今回はここまで。

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