古事記―マンガ日本の古典
大国主の国造り
2009/1/25
オオクニヌシになったオオナムヂ。

これから、どうしようか考えながら、出雲の美保(みほ=島根県八束群美保関町)の岬に立ってると、ガガイモの形をした船に乗って、絹の着物を着た神様が近よってきたので、オオクニヌシが…

「あんた誰?」

と名前を尋ねると…

………

その神様は、何故か答えへんねんな。

「誰か知ってる人はおらんの?」

「誰も知らんなぁ」

何で、お伴しとるねん。

すると、1匹ヒキガエルが…

「何でも知ってるクエビコ(久延毘古)やったら分かるかも」

※クエビコは、山田のかかしで、歩くことは出来んけど、世の中のことは何でも知ってる神様。 こんな時代から案山子(かかし)ってあったんやな。

しかも神様…

って言うから、クエビコを呼んで聞いてみると…

「あぁ、その神やったら、カミムスビノカミ(神産巣日神)の子供のスクナビコノカミ(少名毘古那神)やで」

(えっ!?あのカミムスビさんの子供?ほんまかいな)

半信半疑のオオクニヌシは、カミムスビに直接聞きにいく。

「その子は、ほんまにワシの子や」

(ほんまやったんや…)

するとカミムスビは…

「おいスクナビコ。お前、オオクニヌシと兄弟になって、この国の国造り手伝ったれや」

カミムスビの命令を受けて、オオクニヌシとスクナビコは、2人で国造りを始め、ある程度出来上がるとスクナビコは、常世(とこよ)の国に渡って行った。

※浦島太郎の竜宮城も「常世の国」

1人になったオオクニヌシは、ため息をつきながら…

「これから俺1人でどないしたらええんやろ…」

「誰か手伝ってくれんやろか…」


と嘆いてると、海の上を明かりを照らしながら近づいてくる神が…

「何か困ってるみたいやな。俺をちゃんとに祭ってくれたら手伝ったるで」

「もし、そうせんかったら、国造りは出来んやろうけどな」

「えっ!?ほんま!?」

「ところで、どうやって祭ったらええん?」


「大和の国(奈良県)の、青々とした山々の中の東の山の上に祭ってや」

この神は、奈良県の三輪山(みわやま:奈良県桜井市三輪町)の大神神社(おおみわじんじゃ)に祀(まつ)られてるオオモノヌシノカミ(大物主神)

こうして2人は、出雲を立派な国にするんやけど、この国を欲しがるヤツが…

今回はここまで。

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