天孫降臨/日本古代史の闇―神武の驚くべき正体
天孫降臨
2009/2/5
ようやく葦原中国を侵略…
いや平定したアマテラス。
早速、騒がしいっちゅうて行くのを拒んだ長男のアメノオシホミミを呼んで…
「葦原中国も静かになったで」
「これで安心して行けるやろ。はよ行き」
騒がしいからって行かんかったマザコンのアメノオシホミミは、やっぱりどうしても行きたくなかったんやな。
「実は…」
「んっ!?どないした?」
「実は、葦原中国に行く準備をしてる時に子供が産まれたんやけど…」
葦原中国を平定してる間に、子作りとは…
まぁ、何年も経っとるからな。
で、この時産まれたのが、ニニギ、正式名称はアメニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギ(天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命)
「じゅげむ」やないんやから、あんた…
「で、俺よりニニギの方がええと思うねけど…」
そんなに行きたないんかい。
「ほんま、この子は…」
「まぁ、ええやろ。じゃ、ニニギ。あんたが葦原中国を治めるんや」
ちゅうことで、アマテラスの孫、天孫のニニギが降臨することになるねんな。
こうして、ニニギが天から降りようとすると、そこに高天原から葦原中国までを照らす神が座ってて、ニニギがアメノウズメに…
「お前は女やから力は弱いけど、誰にも負けんヤツや」
「あそこに行って、誰か聞いてきてくれ」
ちゅうて、アメノウズメに聞きに行かすと…
「俺!?俺はサルタヒコ(猿田昆古)や」
「アマテラスはんのお孫さんが来るっちゅうから迎えに来たんや」
こうして、アマテラスは、ニニギに、アメノコヤネ、フトダマ、アメノウズメ、イシコリドメ、タマノオヤの5人を共として葦原中国に行かせる。
さらに三種の神器(八尺の勾玉、八尺鏡、草薙剣)を渡し、オモイカネ、タヂカラオ、アメノイワトワケも共として行かせる。
高天原オールスターやな。
それで、アマテラスは、ニニギに…
「ええか。その鏡をウチやと思って、ウチを拝むように大事にお祭りするんやで」
「ほんでオモイカネ。あんたはニニギを助けて、政(まつりごと)を行うんやで」
このニニギとオモイカネは、今も伊勢神宮に祀られてる。
この時のアメノコヤネは後の中臣氏(藤原氏)、フトダマは忌部氏、アメノウズメは猿女氏(サルタヒコと結婚したから)、イシコリドメは作鏡氏、タマノオヤは玉祖氏になる。
大化の改新の正当性を訴える為に、中臣家も神様になっとるねんな。
この頃の氏族は、みんなアマテラスに近い神様が先祖っちゅうことになっとるわ。
こうして一行は、たくさんの雲を押し分けて、たくさんの道を別け入って、天の浮橋から浮島に立ち、筑紫の日向の高千穂の峰に降り立った。
そこで、ニニギは…
「ここは朝鮮半島にも向いてて、笠沙の岬(鹿児島県川辺群笠沙町の野間岬)にまっすぐ道が通じとる」
「朝日もよう射すし、夕日もよう照るええとこや」
っちゅうて、高千穂に宮殿を造ることにするねんな。
これが有名な「天孫降臨」の話。
ここで「朝鮮半島(韓の国(からのくに)」なんかが出てくるのも、大陸(中国)派やった蘇我氏に対する当てつけなんやろな。
去年の宅配便で大化の改新のことを書いたけど、色んなとこに藤原氏の正当性を主張しとんねんな。
ここがクライマックスやし…
まぁ、歴史はそんなもんです。
とにかくアマテラスの孫、天皇の先祖がようやく日本に降り立ったわけやな。
今回はここまで。
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