天孫降臨/日本古代史の闇―神武の驚くべき正体
天孫の結婚
2009/2/7
宮殿も出来て、一段落するとニニギは、アメノウズメに…
「もう落ち着いたし、サルタヒコを送ってやって」
「それと、サルタヒコの名前を貰っときや」
まぁ、結婚しろってことなんやろな。
それで、天皇家ゆかりの神社で神楽を行う女性を猿女の君と呼ぶようになったとさ。
ちなみに、古事記の編者の1人稗田阿礼の稗田氏は猿女の君と血縁関係らしい。
アメノウズメに送り届けられたサルタヒコなんやけど、阿耶訶(あざか 現在の三重県松阪市)で漁をしている時に比良夫貝に手を挟まれて溺れてしまう。
それで、サルタヒコが底に沈んでいる時の名をソコドクミタマ(底どく御魂)と言い、泡粒が立ち上る時の名をツブタツミタマ(つぶ立つ御魂)と言い、その泡が裂ける時の名をアワサクミタマ(泡咲く御魂)と言うようになったとさ。
サルタヒコを送り届けたアメノウズメは、帰り道で大小あらゆる魚を集めて…
「お前らは、御子様仕えるか?」
って聞いたんやけど、みんな仕えるって言うとるのに、ナマコだけは何も答えんねんな。
それに怒ったアメノウズメが…
「この口は喋ることも出来んのか!!」
ちゅうて、小刀で口を切りよるねん。
それで、今でもナマコの口は裂けとるんやと。
何のこっちゃ(笑)
こういう小話を挟みながら、話はニニギの恋バナへ。
ある時、ニニギが笠沙の岬(鹿児島県川辺群笠沙町の野間岬)に立ってると…
「おお!!めっちゃええ女やん」
あまりの美しさに、一瞬惚れするニニギ。
「あんた、なんちゅう名前なん?」
「ウチは、オオヤマツミ(大山津見神)の娘で、コノハナノサクヤヒメ(木花之咲夜比売)って言うねん」
「兄弟か、姉妹かおんの?」
「イワナガヒメ(石長比売)って姉が1人おるで」
「ふ〜ん。ところで俺と結婚せえへん?」
何で、この流れでプロポーズなんかよう分からんけど、とにもかくにもいきなり結婚を申し込む。
「う〜ん…ウチじゃ決められへんわ。お父ちゃんに聞いて」
それで、ニニギはオオヤマツミの所に使いを送って話をさせると、オオヤマツミはめちゃくちゃ喜んで結婚を認める。
しばらくすると、たくさんの祝いの品と一緒に姉のイワナガヒメも…
「お父ちゃんが、あんたの嫁にしてもらえって…」
ところが、美女の妹違い、姉はかなりのブサイクで…
ニニギは無言のまま、イワナガヒメを送り返す。
……
こりゃ、コメントのしようがないな(汗)
イワナガヒメを送り返されたオオヤマツミは、ニニギに手紙を送る。
「ワシが2人の娘を差し上げたのはな、イワナガヒメを嫁にしたら、あんたの命は、雪が降り、風が吹いても常に岩のように、永遠に不滅になり、コノハナノサクヤヒメを嫁にしたら、木がたくさんの美しい花を咲かせるように、繁栄するように願いをこめたもんやったんや」
「けど、あんたはコノハナノサクヤヒメとだけ結婚したから、木の花のようにはかなく散るやろ」
そういうわけで、今でも天皇には寿命があるんやと。
天皇は現人神やのに、寿命があんのはこういう理由やったんやな。
結婚の時からこんな状況で、この後もトラブルが…
今回はここまで。
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