日本書紀と日本語のユダヤ起源
ヤマサチ(ホオリ)の逆襲
2009/2/15
3年の月日が流れ、ヤマサチ(ホオリ)は突然ふさぎ込む。
「はぁ〜」
ε= (-.- )ハァー
「あんた、どないしたん?」
「ふぅ〜」
トヨタマが訳を聞いても、ため息ばかりのヤマサチ。
気になったトヨタマは、父ワタツミに相談に行く。
「お父ちゃん、あの人今までため息なんかついたことないのに、今日はため息ばっかりやねん」
「何かあったかもしれんな。早速聞きに行くか」
ワタツミが、ふさぎ込んでる理由をヤマサチに聞くと…
「実は、かくかくしかじかで、釣り針を探しに…」
今頃思い出したんかい。
3年経って、ようやく何でここに来たかを思い出したヤマサチ。
それを聞いたワタツミは、宮殿の広場にあらゆる魚を集め…
「お前ら、釣り針知らんか?」
すると…
「そういや、タイが喉になんか引っかかって、物が食えんって言うとりましたが…」
ワタツミがタイを呼び、喉を調べると釣り針が…
その釣り針を取り出し、きれいに洗って、ヤマサチに返す時に、ワタツミは…
「この釣り針を返しても、あんたの兄貴は、めっちゃ嫉妬深いヤツやから、また難癖つけてきよるで」
「でも、探してくるって約束やから…」
「それやったら、この釣り針を返す時に『この針は、おぼ針(憂鬱になる針)、すす針(心が落ち着かなくなる針)、貧針(貧しくなる針)、うる針(愚かになる針)』って言いながら、手を後に回しながら渡すんやな」
そんなボロクソ言うたら喧嘩になるっちゅうの。
「それから、兄貴が高い土地に田を作ったら、あんたは低い土地に田を作りや」
「何でなん?」
「ワシは海の神。水を操って、あんたの兄貴を3年間凶作にさせて貧しくするためや」
「そんなことしたら…」
「あんたを恨んで攻めてきよるやろな」
「そんな…」
「でも大丈夫や」
「攻めてきたら、潮満玉(しおみつたま:海の満潮を引き起こすことができる玉)を出して、溺れさせたらええねん」
「それで兄貴が謝ったら、潮乾玉(しおふるたま:干潮を引き起こすことができる玉)を出して、助けてやれ」
そう言って、潮満玉と潮乾玉を渡す。
嫌がらせで釣り針探しに行かせただけで、そこまでせんでも…
ワタツミは、サメの中で一番速いサメを呼び、そのサメでヤマサチを送らせる。
戻って来た、ヤマサチは、ワタツミに言われた通りに釣り針を返す。
さらに言われた通りに田を作る。
すると、ウミサチ(ホデリ)の田は、ワタツミが水を操ってるから、凶作が続き、次第にウミサチは貧しくなった。
「何で、俺ばっかりこんな目に合うんや…」
「そういや、釣り針返す時、あいつなんか呪文唱えとったな」
「ひょっとして、あいつ…!!」
怒ったウミサチは、ヤマサチを攻める。
すると、ヤマサチは、潮満玉を使って洪水を起こし、ウミサチを溺れさす。
「兄ちゃん。これに懲りたらもう俺にいじわるせんか?」
釣り針探しに行かせただけやがな。
「分かった。もういじわるせんから許してくれ」
すると、ヤマサチは、潮乾玉を使って、洪水をとめ、ウミサチを助ける。
ウミサチは、土下座をして…
「これからは、お前に仕えて、一日中お前を守る」
こうして、ウミサチ(ホデリ)子孫のハヤト(隼人:古代の九州南部に住み、大和朝廷に反抗した部族)は、今でもウミサチ(ホデリ)が溺れた時の仕種を演じて仕えているのであった。
今回はここまで。
次回は、いよいよ古事記上巻の最終回。
神武天皇が橿原に行くまでは書くつもりやったけど、あまりに人気がないので古事記上巻でとりあえず終わりにするわ。
ヤマトタケルの話も書きたかったけど…
要望が多けりゃ、続き書くけど、どっちにしても次回でちょっと休憩やな。
ちゅうか、古事記中巻以降は、実在の人物も出てくるし、物語としてはイマイチやねんなぁ。
そういうわけで、次回でとりあえず日本神話は終わりです。
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