◆ ノーベル医学生理学賞 大隅氏
これで3年連続なんやけど、まだまだ候補者がおるって言うんやからなぁ。
ほんま、日本の科学界は大したもんです。
で、「オートファジー」なんやけど、名前は知ってたけど、どんなもんか知らんかったんで、ノーベル賞受賞で気になって調べてみると…
ノーベル賞を受賞「オートファジー」とは何か
オートとは自分、ファジーは食べるという意味で、名前のとおり、自分自身を食べる(分解する)。細胞の中にあるミトコンドリアや小胞体などの細胞小器官は常に入れ替わっているが、オートファジーが、この細胞内の入れ替わりを助ける役割を果たしている。
細胞の中にある小器官や細胞質(細胞の中に詰まっているタンパク質)が古くなると、膜に包まれる。これに分解酵素を持つリソソーム(植物では液胞)がくっついて分解酵素が流し込まれると、アミノ酸に分解される。アミノ酸は小さいので、膜から出ていき、膜の中には分解酵素だけが残る(オートリソソーム)。膜の外に出たアミノ酸は細胞内のタンパク質を合成するための栄養として再利用される。
古くなったタンパク質を分解してアミノ酸をつくるんか。
生き物ってのは、えらい便利な機能がついてるんやな(笑)
ヒトの体の中では毎日300〜400gのタンパク質が合成されている。一方、食事から摂取するタンパク質の量は70〜80g程度にすぎない。不足分は、自分の体を構成している細胞の中にあるタンパク質をアミノ酸に分解し、再利用することで、補っている。
この仕組みによって、体内のタンパク質の合成と分解はつねにバランスが保たれる。たとえばヒトは絶食しても、水だけあれば1カ月程度生き延びられるとされるが、それは体内で重要なタンパクが作り続けられているからだ。
なるほど。
ベジタリアンが肉を食わんでも生きていけるのは、このおかげなんか。
で、これを応用して…
細胞が自分を食べる「オートファジー」。病気にも深くかかわる生命現象の謎に迫る
その後の研究で、オートファジーと病気との関連も明らかになってきました。
たとえば、神経にかかわる病気。神経細胞は他の細胞と違って分裂をしません。そのため細胞の中にゴミがたまりやすいのですが、オートファジーが働かず異常なたんぱく質などが蓄積されると、アルツハイマー病やパーキンソン病といった病気になってしまうんです。神経性疾患はオートファジーと極めて深い関係がある、と考えて間違いありません。
アルツハイマーとかパーキンソン病とかの治療につかえると。
特に…
がんに関してはオートファジーの「働き過ぎ」も重要です。がんは飢餓状態に陥りやすい細胞なのですが、オートファジーが活発でどんどん栄養をつくり出せばなかなか死んでくれない。放射線や抗がん剤を使った治療を行ったとしても、自己修復して生き残ってしまうのです。
逆に言えば、オートファジーの働きを抑える薬があれば、がんに罹った患者さんの治療に使えます。
しかも、この「オートファジー」を利用して…
オートファジーはがん細胞の薬剤耐性化を促進する
多くの抗がん剤は栄養の欠乏や飢餓を化学的に模倣するように設計されているため、治療に応答してオートファジーが往々にして増強されることは、驚くべきことではありません。このような増強は治療抵抗性を伴うことが多くあり、これらの細胞が死を逃れるために利用する1つの方法であると考えられます。
抗がん剤に対する抵抗力もつけてると。
って事で、この「オートファジー」を抑制できりゃ、がんを撲滅する事も夢やなくなりそうやな。
しかも、がんの発症にも「オートファジー」が絡んでくるって話なんで、こっち方面の研究が進めば、ほんまがんを撲滅できそうですわ。
アメリカじゃ「オートファジー」を抑制するがん治療が既に臨床試験に入ってるらしいけど、せっかく日本人が見つけたんやし、この分野では日本が先行できるようになって欲しいもんです。
何にしても、大隅教授、ノーベル賞受賞おめでとうございます。
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細胞が自分を食べる オートファジーの謎
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