トランプ米大統領による初の国連総会での一般討論演説は、「米国第一」を含む、国連加盟各国の主権を尊重する自国優先主義こそが世界の「平和と繁栄」の実現に向けた国連の活性化につながると表明した。背景には、米国が外交・安全保障分野での重要課題と位置づける北朝鮮の核・ミサイル開発問題やシリア情勢、テロとの戦い、ベネズエラ情勢などについて、いずれも国連を通じた国際連携なしには事態の打開が難しいとの判断がある。
トランプ氏が北朝鮮による横田めぐみさんらの拉致問題に言及し、北朝鮮の核・ミサイル開発を国際社会全体の問題と位置づけたのも、各国がそれぞれの安全保障上の利害を共有してこそ事態解決の道が開かれるとみている表れだ。
日本としても、トランプ氏が国連総会の場で日本の拉致問題に言及したことは、北朝鮮の核問題に隠れて拉致問題が国際社会の中で存在感が低下していく懸念を薄めた点でも大きな意義があった。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は19日、国連総会(UN General Assembly)で初めて演説し、北朝鮮の「ロケットマン」である金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は「自殺」行為に及んでおり、米国やその同盟国を攻撃対象とすれば北朝鮮を「完全に破壊」すると警告した。
マティス米国防長官は18日、韓国の首都ソウルを重大な危険にさらさずに北朝鮮に軍事力を行使する選択肢はあると記者団に語った。具体的な方法など詳細については明らかにしなかった。
北朝鮮への武力行使については、報復攻撃により韓国や日本で甚大な犠牲が出ることが想定され、実際に踏み切るのは困難視されてきた。マティス氏の発言には、実行可能な軍事オプションがあると強調することで北朝鮮側をけん制する狙いがあるとみられる。