京都市中京区で8月、乗用車がバイクの男女を転倒させ重軽傷を負わせたひき逃げ事件があり、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑などで逮捕された調理師の橋本雅治被告(56)=同市上京区=が、あおり運転をしたうえ直前に割り込むなど悪質な運転をした疑いがあることが、京都府警への取材でわかった。京都地検はより罰則の重い同法違反(危険運転致傷)の罪などで起訴した。
府警などによると、橋本被告は8月4日未明、京都市中京区の西大路通で乗用車を運転し、大学生の男女2人が乗ったバイクを、後方からクラクションを何度も鳴らして約150メートルあおったとされる。さらに目の前に割り込んでバイクを衝突させ、転倒した2人に重軽傷を負わせた疑いがある。
捜査関係者によると、事件後、走行中のタクシー運転手が事故を目撃し、同車のドライブレコーダーにも録画されていたことが判明した。映像や証言から、男がオートバイを妨害する目的で、約150メートルにわたって後方からクラクションを何度も鳴らした末、進路をふさぐように急に前方に回り込んで、接触した疑いが強まったという。
橋本被告は中京署の調べに対し「バイクがゆっくり走っていて、嫌がらせをして怖がらせようと思った」などと供述。