東京・歌舞伎町のコインロッカーから先月、生後間もない女児の遺体が見つかった事件で、警視庁は2日、母親で自称無職の戸川万緒容疑者(25)=住所不詳=を死体遺棄の疑いで逮捕し、発表した。「漫画喫茶の個室で産んだが、赤ちゃんが声を上げたので周囲にばれると思って殺した。数日後に捨てた」などと容疑を認めているという。
捜査1課によると、戸川容疑者は5月29日までの間に、新宿区歌舞伎町2丁目のコインロッカーに女児の遺体を遺棄した疑いがある。同日午後、定期点検に訪れたロッカー管理会社の従業員から「異臭がある」との通報があり、発覚した。このロッカーからは2月27日に管理会社が別の荷物を回収しており、同課はこの日以降に遺体が遺棄されたとみている。
ロッカーの延長料金が繰り返し支払われていたため周辺の防犯カメラを調べたところ、戸川容疑者が浮上したという。戸川容疑者は近くの漫画喫茶で生活していたと説明し、「(遺体が)持っていかれないように金を入れていた」と話しているという。
コインロッカーベイビーは、鉄道駅などに設置されているコインロッカーに遺棄された新生児である。捨て子事件であり、新生児が死亡していれば死体遺棄事件でもある。
1973年に前後して日本国内で同時多発的に発生、社会問題となった。
社会背景
高度経済成長から日本人の生活は一気に高度化、社会全体に豊かさが行き渡った反面、社会の発達は様々な自動化・無人化されたサービスを生んだ。コインロッカーは、1953年に東京駅八重洲口に当初係員から鍵を借り受ける形で始まったが、この時代にはその利便性が受け、全国の駅に設置されていた。
その一方、若者文化を謳歌する若者世代の内には、未婚のまま子供が出来るケースも増大していた。この中では、出産から育児・子育てに対応できるだけの社会的支持基盤がなく、人知れず出産して子を持て余し、あるいは邪魔になったとしてそのまま遺棄してしまったりするケースも増大していたという。
コインロッカーベイビーで遺棄した側が検挙された例の多くでは、未婚の母であったという。
ベビーライフでは妊娠されている方で、赤ちゃんを産んでも育てられない事情のある方への相談事業と特別養子縁組の支援を行っております。
中絶したくはないけれど、赤ちゃんを育てることができない状況でお悩みの方は、ご相談下さい。ご相談の秘密は絶対に守りますのでご安心ください。
生まれてくる赤ちゃんのために、温かく安心な家庭を築ける「育ての親」を一緒に探すお手伝いをします。