29日朝、千葉県大網白里市四天木の堀川の河口で成人女性とみられる遺体の胴体部分が見つかった死体遺棄・損壊事件。県警東金署特別捜査班の調べでは、遺体は刃物のようなもので切断された痕跡があり、腐敗があまり進んでいないという。発見現場は砂浜が広がる海岸線で、この時期はサーファーや釣り人以外の人気のない場所だが、この日は朝から警察車両が集まり、規制線が張られ、捜査員が現場付近を調べるなど騒然としていた。
いつもは静かな地域だけに、住民からは不安の声があがる。現場付近で民宿を営む80代の女性は「朝から消防や警察の人が集まっていた。こんなところで遺体が見つかるなんて怖い」と驚く。サーフショップを経営する40代の男性も「昨晩から台風の影響で、海にはほとんど人がいなかった。怖いし気持ち悪い」と語った。別の40代の男性も「この辺りは何もなくて静か。事件は心配だ」と話した。
遺体が見つかったのは、太平洋に注ぐ堀川の河口から100メートルほどの地点。発見場所の約100メートル上流には排水機場がある。同署特別捜査班によると、台風24号が近づいている影響で昨夜から排水機場の水門を閉めており、遺体は海から流れ着いた可能性もある。
特捜班は、付近の海岸や海中で遺留物や遺体の身元特定につながるようなものを捜索しているが、台風の接近に伴って「海が荒れて危険な状況」といい、捜索は難航する可能性もある。