5日午前8時45分ごろ、世界遺産・厳島神社がある宮島(広島県廿日市市)行きの船を運航するJR西日本宮島フェリー(同市)に、男の声で「船に爆弾をしかけた。1時間後に爆破する」と電話があった。
同社から110番通報を受け、県警廿日市署員らが船内や桟橋を捜索したが、不審物は見つからなかった。同署は威力業務妨害容疑で調べている。
宮島フェリーと隣接する宮島松大汽船(同)は同日午前9時すぎから約1時間半、運航を停止。計34本が欠航し、約4千人以上の乗客に影響があったという。
大津市では5日正午ごろ、琵琶湖汽船の予約センターに「(大型観光船の)ミシガンに爆発物を仕掛けた。1時間後に爆破する」などという電話があり、停泊中の船から乗客約260人が避難した。徳島と和歌山を結ぶ南海フェリー(和歌山市)の和歌山営業所にも5日午前8時40分ごろ、男の声で「フェリーのデッキに爆弾を仕掛けた」という電話があった。
また、大阪府警高槻署によると、5日正午ごろ、大阪府高槻市の松坂屋高槻店の爆破予告に関する通報が同署にあった。署員が駆け付け、店内などを捜索したが、不審物は見つからなかったため、通常営業を再開したという。
京都府内でも5日午前11時ごろ、京阪電鉄やJRなどの駅に爆破予告が3件相次いだ。京阪三条駅(京都市東山区)では一時出入り口を封鎖し、すべての車両を通過させるなどの対応をとった。
岡山県では5日午前10時50分ごろ、蜂蜜製品製造業「山田養蜂場」のコールセンター(同県鏡野町)に「爆弾を仕掛けた」と電話があった。通報を受けた同県警津山署などが同社と近隣の関連施設計4カ所で従業員や客計約80人を避難させた。敷地内を捜索した結果、爆発物は見つからなかったという。