福井県嶺北地方が記録的な大雪に見舞われた2月7日、坂井市丸岡町上竹田の国道364号で富山県の男性=当時(19)=が雪に埋もれた車内で一酸化炭素中毒死した事故で、男性の母親(55)は3月27日の四十九日を前にしたためた手紙を福井新聞に寄せた。「すぐに助けに行ってくれていたら…。これは人災です」と愛息を失った悔しさを強く訴えた。福井新聞の取材に「同じ事を繰り返さないよう、息子のことを思い出してほしい」と願った。
福井県警や日本自動車連盟(JAF)によると、男性は2月7日午前0時ごろ、車が雪に乗り上げて立ち往生し、JAFに救出を求めたが、到着しなかったため午前9時半ごろ110番通報した。母親も同10時以降、少なくとも3回県警に電話し「早く行ってほしい」と要請。男性が体調不良を訴えていなかったことなどから、県警は緊急性は低いと判断、道路管理者の福井県が手配済みの除雪車の到着を待つよう伝えた。