「水素温熱免疫療法」って名前からして胡散臭いのになぁ。
まぁ、オイラもオカンを癌で亡くしてるんで、藁にもすがる思いになるのはよう分かるけど、こういうので金儲けをする奴らは、ほんま許せんな。
小林麻央さん通ったクリニックが「無届け医療」で業務停止命令
6月22日に逝去した小林麻央さん(享年34)。その壮絶な死から約1週間後の6月28日、驚きのニュースが飛び込んできた。他人のさい帯血を投与する医療を無届けで行ったとして、全国11のクリニックに業務停止命令が下った。そのうちの1施設が、麻央さんの昨年から何度も通っていたAクリニックだったのだ。「11カ所の民間クリニックではがん治療などの目的で、妊婦さんのへその緒の中にある血液、いわゆるさい帯血を投与していました。’14年11月に施行された再生医療法ではさい帯血など他人の幹細胞を使った医療を行う場合、専門委員会に計画書を提出し、安全性などの審査を受ける必要があります。しかしAクリニックは届け出を出しておらず、厚生労働省から再生医療を一時停止せよという命令をうけたのです」(医療関係者)
さかのぼること5カ月前。今年2月上旬の朝10時半、ショートのウイッグに顔の半分を覆うマスクとファー付きのコートで“厳重装備”をした麻央さんが向かったのがAクリニックだ。タクシーでクリニック前に降りた麻央さん。姉の小林麻耶(37)も一緒だった。
麻央さんがAクリニックで受けていたというのは「水素温熱免疫療法」。業務停止命令の原因となったさい帯血治療とは別の治療法だ。だが水素温熱免疫療法にはこんな指摘もある。
「この療法はまだ10年ほどの歴史しかない、医学的な根拠が乏しいものです。あと10年、20年たたないと、有用性はわかりません」(別の医療関係者)
この療法は保険のきかない自由診療。1回数万円になる。少しでも効果が期待できるならと、麻央さんはわらにもすがる思いで他にもさまざまな民間療法を試していた。
「藁にもすがる」思いはよく分かるけど、藁は所詮「藁」でしかないからねぇ。
けど、その「藁」も…
1.水素療法
表参道首藤クリニック式・水素温熱免疫療法(H2アクアサーミア)、水素点滴、水素ガスの吸入、水素水の飲用、
水素サプリメント
2.点滴療法
高濃度ビタミンC点滴、ウクライン点滴療法、アルテスネイト、アルファリポ酸点滴+低用量ナルトレキソン療法、
各種栄養点滴など
3.温熱療法
(全身)H2アクアサーミア、遠赤外線温熱ドーム、(局所)高周波ハイパーサーミアなど
4.免疫療法
高活性GcMAFによるマクロファージ活性化療法、免疫賦活療法(各種)、免疫細胞療法
5.臨床研究関連
サルベストロール、GenEpicTM(ジェネピック)、がんの遺伝子治療、コロイドヨード療法、その他臨床研究中の新規治療法
6.その他の補完療法、伝統療法、自然療法
スクエナー、重水素減少水療法、カッピング・瀉血療法、自律神経免疫療法・鍼灸、整体、カイロプラクティック
遠赤外線温熱療法+交流磁気治療、漢方・気診、アロマセラピー・カラーセラピー、サードメディスン・チェックなど
7.メンタル療法(次世代メンタルコーチ、次世代カウンセリング)
「トランフォーメーショナル・コーチ」、「セルフエンパワーメント・メソッド」
8.体質改善療法
食事療法、栄養療法、断食・ファスティング、ドクターズサプリメントなど
8.各種検査、効果判定
通電式検診スキャナーEIS、オリゴスキャン、アイオロジー体質検査、各種血液検査など
これが小林麻央が通ってた病院のページなんやけど、何だかよく分からんけど、凄く聞きそうな事が書いてあるし…
症例5)乳ガン、肺転移、リンパ節転移57歳女性
右乳房にしこりをみつけるも2年ほど放置していたところで急速に増大。
乳房全体が硬く発赤腫脹した。乳房から腫瘍がはみ出し、壊死して液が出てくる状態だった。
検査では、腋窩リンパ節および鎖骨上リンパ節転移、および肺転移。
手術不能であり、抗ガン剤のみが唯一の選択肢であると告げられる。その後、水素温熱免疫療法を開始(抗ガン剤は併用せず)。
15回(2か月)の治療で、10㎝の腫瘍が4㎝に縮小。
腫瘍マーカー(CEA)も66ng/mlから正常値(5ng/ml以下)に低下。
さらに、リンパ節および肺転移も消失した。
その後、数年以上にわたり存命している。
てな事を聞かされたら、すがってる側から見たら、もう「藁」には見えんわな。
漫画もとんでも描いとるしなぁ。
人は追い詰められると信じたいものを信じるようになるから、これは騙される(信じさせられる)のも無理ないか。
ただなぁ、乳がんは比較的生存率の高いがんなわけで…
早期発見して「標準治療」を施せば、死ななくても済む病気になってる。
当院で乳がんを診断された方へ記載してます!!最近、患者様から小林麻央さんのブログについてのご質問をいただき、ご質問のほとんどが類似してますので、大まかにまとめます。(一部一般論と推測も含みます。)
2014年2月にP人間ドックにて、左に乳がんを認め、港区のT病院に精密検査目的で紹介され、当時、乳腺外科部長が診療し、乳瘤と判断。その理由は病変が大き過ぎたとのことです。ブログでは2名の専門医での診断と記載されてるので、K部長と女医のT先生の診断だと思います。良性にも関わらず、念の為に半年後の経過観察を指示されます。ご本人は2か月遅れ受診、エコーで腋窩リンパ節の転移が多数見られ、乳がんを乳瘤と誤診していたことにこの二名の医師が気付き、T先生が針生検をしたのでしょう。その結果、stage3の乳がんを診断したと考えます。抗がん剤治療と手術を提案したが、同意は得られず、この病院を去られました。この間に女医のK先生が最後は関わっていたと思われます。(但し、この時点での遠隔転移の検査は不十分で、この時点での転移は骨はあったかもしれません。)2014年11月から2016年春までは標準治療は受けず、おそらく非標準治療と言われる亡くなったお相撲さんや女優さんが行ったような治療をされたと思われます。
一番患者様が気にされているM浦先生はこの件には一切関わりはありません。小林麻央さんの件自体も知らされてなかったのでご安心下さい。その証明にここの関連の医師を明確にしました。
2016年にS病院に乳がんが皮膚から飛び出て潰瘍化した通称『花咲き乳がん』という状態で受診され、肺転移、骨転移も併発してたのでしょう。緩和ケア科の適応となり、腫瘍内科との共同の治療をされ、根治という事は不可能なので、延命を目的とした抗がん剤治療をされたのでしょう。
K大学病院に転院され、最近になり、抗がん剤の効果があまりなくなりってきたと思われます。花咲き乳癌は、組織の壊死を伴うため、組織が腐っている状態の為、腐敗臭が酷く、これに悩まされていたのでしょう。そのため、抗がん剤投与を一時中止して、腫瘍の切除できるだけ切除したのでしょう。実際の局所のコントロールとは花咲き乳がんでも抗がん剤治療で非常に小さくなり、完全切除できる状態になり、stage4でも乳がんと共存できる方に行うもので、少し局所のコントロールとは違うと思います。尚、逆に考えると今回の手術は余命を短くした可能性の方が大きいと思います。抗がん剤の効果が低くても継続した方が間違いなく生存期間は伸びたと考えます。この判断は、手術をした先生がしたのか、腐敗臭に耐えられなくなった患者さんの希望かは解りません。娘さんの12月の誕生日を迎えるのはこの手術のために厳しくなったかもしれません。
また、彼女のようにルミナルBタイプの乳癌で、遺伝子検査で遺伝性ではなくとも、生活様式が子供のころから同じだと家族内発生が上がります。これは母親とは無関係とは一概にいえません。つまり、以前に記載したように遺伝子検査をしても、家族内に乳癌がおられる方は安心にはならないのです。
僕には『がんの陰に隠れないで』という事を言う医師には非常に違和感も感じます。当院の乳がんの患者様はこのようなブログや情報を真剣に受け止めないようになさって下さい。真面目に治療しても、このような結果になると勘違いを生じます!
最初の行き違いで医者不審になったてのもあるんやろうけど、信じたいものを信じるんやなくて、信じられる医者を探すべきやねんな。
何にしても、小林麻央が亡くなった事で、逆にこの治療法に効果がないって事が証明されたわけで、それはそれで良かったんかもな。
とにかく、追い詰められると信じたいものを信じるようになるから、オカルト的な話が関心が向くのも分かるけど、オカルトはあくまでオカルト。
現代の科学を、医療を信じて、それでもダメなら仕方がないぐらいの気持ちを持って欲しいもんです。
探すなら怪しげな民間療法やなくて、治療実績のある病院や医者にしましょうって事で。
コメント