この事件だけを見ると棄却はおかしいと思うけど、この爺さん孫娘には強姦はしてなかったけど、娘を強姦してたわけで、それを考えると個人的には「棄却」で良かったと思うな。
法治国家としてどうかと言われると返答に困るけど、娘に対する強姦は時効やし、心情的にはこれで良かったって思いの方が強い。
強姦冤罪事件 国賠請求を棄却 大阪地裁
強姦(ごうかん)罪などで服役中、被害者の証言がうそと判明して再審無罪が確定した大阪府内の男性(75)と妻が、府警と大阪地検による不十分な捜査や裁判所の誤判で精神的な損害を受けたとして、国と府に計約1億4000万円の賠償を求めた国家賠償訴訟の判決で、大阪地裁(大島雅弘裁判長)は8日、請求をすべて棄却した。訴状などによると、男性は2008年、10代だった同居女性に性的暴行をしたとして逮捕、起訴された。一貫して否認したが、大阪地裁は09年、女性や目撃者の証言の信用性を認めて懲役12年を言い渡し、11年に最高裁で刑が確定した。
しかし、女性が男性の弁護人に「証言はうそだった」と告白したため、14年に男性が裁判をやり直す再審を請求。性的被害を否定する診療記録の存在も判明し、大阪地裁は15年10月、男性に無罪を言い渡した。
1月5日にこの話を取り上げて…
冤罪被害者は娘を強姦していた
そして’08年10月には大阪市西淀川区で、中2の孫娘を小5の頃から強姦していた65歳の祖父が逮捕された。諸事情を配慮し、警察広報では事件は未発表だった。「呆れるのはその祖父が被害者の母親にあたる娘に対しても、小5から高1まで同じように強姦していたこと。当時、娘には土下座して謝り、事件化は免れていたのですが、その後孫娘に対しても同じことをしていたことを知って母親が激怒し、刑事告訴したのです」
祖父は「かつての娘とのセックスは合意の上だった。孫娘とはしていない。すべては娘の陰謀だ」と言い逃れしたが、大阪地裁で懲役12年を言い渡された。
「この祖父もかつては大手自動車会社の工員で、高度経済成長時代を支えた一人。ところが、疑似家族のようだった当時の会社の雰囲気をそのまま家庭にも持ち込み、家族にも絶対服従を強要していた。最近は、長年従順だった親族が反撃したり、その反撃が許せず凶行に及ぶ事件も多いです」
SPAの記事を引用したんやけど、コメント欄で色々と物議を醸したんんで、違うのを探してみたら…
強姦冤罪事件 第一審の判決文
このブログに第一審の判決文が載ってたんで、それを引用すると…
(2)信用性の検討
そこで,以下,弁護人の主張に鑑み,多様な観点から被害少女供述の信用性について検討を加える。ア 虚偽供述を行う利益・動機の存否
まず,何よりも,被害少女の供述は,自分の母親の義父であり,平成18年7月からは自分の養父(但し,この間一時期母Cの現在の夫の養子になったこともあったが,間もなく被告人の養子に復している。)でもある被告人から強姦されたり無理にわいせつな行為をされたということを内容とするものである点が重要である。弱冠14歳の少女がありもしない強姦被害等をでっち上げるまでして養父(実質上の祖父)を告訴すること自体非常に考えにくいことであって,もしそのような稀有なことがあるとすればよほどの特殊な事情がなければならないと考えられるところ,本件全証拠を子細に検討しても,そのような事情は一切認められない(被告人やその妻Bにおいてすら,公判において,そのような事情は思い当たらないと供述している。)ばかりか,前掲証拠によれば,かえって,被害少女は被告人から長年にわたり養育してもらったことに対して恩義を感じていたというのであるから,ますますその可能性は小さいと断ずることができる。この点,弁護人は,被害少女の母親であるCが,中学生から高校1年生のころまで同意の上で被告人と性的関係を持っていたのに,その後,被告人がBを選びCを選ばなかったことから,これを恨みに思い,被害少女や兄Aを使って今回の各被害をでっち上げた可能性がある旨主張する。なるほど,母Cの少女時代,高校1年生ころまでの間に,被告人とCとの間に性的関係があったことは関係者間で争いのないところであるが(なお,Cや同女から事情を聴いたとするD〔Bの姉〕は,この関係は被告人の強姦によるものであったと証言している。),仮にそのような関係からCが被告人に対し現在でも怨恨を抱いていたとしても(但し,この点について,Cは,公判証言で明確にこれを否定している。),C自身が被告人に報復的行動をとるのであればともかく,実の子供2人を使い,しかも,娘に強姦等に遭ったなどという被害を捏造させるまでしてその報復行動に出るなどは到底考えられないところである。まして,近時は,Cも,被告人やBに金を渡したり,贈り物をするなどして被告人らと良好な関係を続けていたというのであるから(このことは被告人とBも認めるところである。),この期に及んでCが上記のような我が子を使った被害捏造行為に出るような可能性はほぼ皆無であると否定されよう。
また,弁護人は,Cは被害の事実を被告人の会社や近隣住民等に告げて回っており,被害少女の親としてあまりに不自然な態度をとっているなどとも主張しているが,この点についても,CやAは,被害少女が被告人から性的被害に遭っているという話が近所で噂になっており,しかもその内容が本件とは別の飛躍した内容であったため,不安になって確認して回ったのが実情であること,会社の件については,Cとの過去の経緯もあって,被告人の会社での態度等も知りたいと思ったための行動であったと十分納得できる説明をしているのであって,弁護人の上記主張も理由がないというべきである。
第一審で孫娘の母親、爺さんの娘への強姦は「関係者間で争いのないところ」って言うてるんで、娘への強姦は確定してるわけですな。
で、孫娘がわいせつ行為を打ち明けたら、母親から「強姦もあったやろ」執拗に言われて、嘘の供述をしたと。
母親が誘導したところを見ても、母親の復讐やったって見るのが自然ですな。
まぁ、そんな父親のところへ自分の娘を養女として出してるのが理解に苦しむところやけど、この家族は色んな意味で変ですな。
まぁ、どっちにしても、こんな鬼畜の所業をしといて何の罪にも問われず、あげく国から税金で1億4千万円も払うなんて事は許されんので、個人的には棄却には賛成なんやけど…
大阪地裁「捜査の方法や裁判所の判断に違法性はなかった」
「捜査の方法や裁判所の判断に違法性はなかった」ってのはちょっと気になるな。
「違法性」はなかったかもしれんけど、カルテがあるにも関わらずそれを確認してないし、供述だけで判決を下したのもおかしな話やし。
まぁ、それだけ娘への強姦ってのが印象に残ったんやろうけど。
何にしても、この事件に関してはこれでも良いとは思うけど、こういう過去がなく事件をでっち上げられて、証拠もなく証言だけで最高裁まで行って最高裁が棄却するなんて事は法治国家としてあったらあかん話なんで、その辺はしっかり検証して、検察と裁判所が何でこうなったか説明はするべきですな。
コメント
裁判所がいってるのは性的な関係を持っていた子とは争いのない事実といってるんだよね。つまり強姦だと裁判所は認めていないよな。
事情を聞いた娘の姉はどうやって強姦だったと判断したのや? 証拠あったんか? 襲いかかるとこをみたんか? 娘が強姦されたといっただけちゃうん?
判決文全部読んだらわかるん? ならその部分を引用してよ。
いつも詳細で、バランス感覚のある記事に感心しています。この記事も最後の数行に同感です。一番最初、朝日新聞に記事が出てから、自分のブログ[いつも+2]などいくつかのブログにリンクさせていただいています。それでもSNS上で、証言者の少女に猛烈な非難の嵐があったので、気の毒でした。正しい事を伝え、もし加えるならバランスの取れた見解を伝える。大新聞が偏った事を伝えている状態が酷すぎて、後で考えると、強姦には冤罪が多いという印象を与えるためかと思います。当時、伊藤詩織さんが、元首相をテーマにした本の著者である山口氏を訴えておられたのが影響していると思う。かなり情報の歪められた社会。また受け取る側も、ここで先にコメントされている方に似た短絡的な感情が多い。未成年の少女(同居家族)への性行為に問題を感じず「強姦」かどうかの細部や年齢にこだわったり、あるいは司法の総合判断ではなくミスを強く責める。たぶんアルバイト(全部ではないが)などのコメントに影響されて、またスマホなどで閲覧する影響で短絡的な意見が増えると思います。2021年夏に最高裁でも棄却されたために、ぶんぐのブログさんは記事にされているかなと来てみました。今後もバランス感覚のある記事をよろしくお願いします。