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葦原中国平定(大国主の国譲り)|日本神話(古事記)19

それでは前回の続き。

タケミカヅチは、アメノトリフネで出雲に行き、伊奈佐の小浜に降り立った。

もう登場シーンからして、今まで雰囲気がちゃうな。

そして、剣を抜き、地面に逆さまに立て、その剣先にあぐらをかいて座り…

何か、よう分からんけど、とにかくスゴそうなのは分かる(笑)

そして、タケミカヅチはオオクニヌシに…

タケミカヅチ
「おいオオクニヌシ!!よう聞け!!

この葦原中国は、アマテラスオオミカミの御子が統治せなあかん国やねん。

お前は、それについてどない思っとるんや?」

登場シーンからして、迫力あんのに、この問い詰めにさすがにビビッたオオクニヌシは…

オオクニヌシ
「わ、私にはお答えすることができません。我が子のコトシロヌシ(言代主神)が代ってお答え致します。

しかし、今は狩りや漁をする為に美保の岬へ行ったまま、まだ帰って来ておりません」

敬語やから標準語に…

すると、アメノトリフネは、美保の岬に飛んで行き、コトシロヌシを連れて帰ってきた。

アメノトリフネは、船やけど、一応神様やねん。

で、コトシロヌシに同じ事を聞くと…

コトシロヌシ
「こ、この国は、アマテラスオオミカミの御子様のものでございます…」

と答えると、乗って来た船を踏みつけて、逆手で手を打って青柴垣に変化させると、その中に隠れてしまった。

そして、タケミカヅチは、オオクニヌシに…

タケミカヅチ
「お前の息子は、こない言うとるけど、他に何か言う息子はおんのか?」

すると、オオクニヌシは…

オオクニヌシ
「もう1人タケミナカタ(建御名方神)という息子がおりますが…」

と、オオクニヌシが答えると、タケミナカタが、千人で運ばな動かん程の大岩を手の上で転がしながら登場。

タケミナカタ
「さっきから、そこでゴチャゴチャぬかしとんのは誰じゃ!!」

するとタケミカヅチが…

タケミカヅチ
「俺は、アマテラスオオミカミの命令でこの国を貰いに来た、タケミカヅチや」

それを聞いたタケミナカタは…

タケミナカタ
「何ぃ~!!この国を貰いに来たぁ!!

そやったら、俺と力比べをしろ!!まずは、俺からや!!」

そう言うて、タケミナカタがタケミカヅチの手を握ろうとすると、手が氷柱のように凍っていまし、そして剣に変ってしまう。

タケミナカタ
「なっ何じゃこりゃ!!」

驚いたタケミナカタが後ずさりすると、タケミカヅチが…

タケミカヅチ
「今度は俺の番やな」

って言うて手を握ると、その手を若葉を摘むように握りつぶして投げつけたので、タケミナカタは、すっかりビビッてしまい逃げ出してしまう。

タケミカヅチ
「俺から逃げられると思っとんのかい」

タケミカヅチは、タケミナカタを追って、科野国の州羽の海(諏訪湖)まで追いつめる。

諏訪湖って…

一瞬にして、島根から長野まで逃げたんかいな。

追い詰められて観念したタケミナカタは…

タケミナカタ
「どうか命だけは…

私は、二度とこの地からでません。父オオクニヌシ、兄コトシロヌシに従います。この葦原中国は、アマテラス様の御子様の国でございます」

と、負けを認める。

このタケミナカタが祭られてるのが「諏訪大社」

このタケミカヅチとタケミナカタの力比べが、相撲の起源になってるらしいわ。

オオクニヌシの息子2人が、葦原中国は、アマテラスの子供の国と認めて、タケミカヅチがもう1度オオクニヌシに…

タケミカヅチ
「コトシロヌシとタケミナカタは認めたな

で、お前はどうなんや?」

すると、オオクニヌシは…

オオクニヌシ
「仕方ありません。息子2人が従うと言うのなら私も従います。

ただ…」

タケミカヅチ
「何や?」
オオクニヌシ
「その代わりと言っては何ですが、私の住む所として、天の御子が住むのと同じくらい大きな宮殿を建てて下さい。

そして、私の百八十の息子達は、コトシロヌシを先頭にお仕えしますので、御子様に背く者はいないでしょう」

こうして、タケミカヅチは、出雲の多芸志(たぎし)の小浜に神殿を造り、クシヤタマ(櫛八玉神)が身の回りの世話をした。

これが、今の「出雲大社」

巨大神殿やった事が事実やった痕跡が色々と発見されてるんで、この話は「事実」に基づいて書かれてるんやな。

こうして、葦原中国平定を終えたタケミカヅチは、高天原に戻り報告をしたとさ。

これが、「大国主の国譲り」ってことになっとるんやけど、どの辺が譲っとるんやっちゅう話やな。

完全に強奪…

まぁ、何にしても、これで大和朝廷の一応の統一がされたことになる。

いよいよ古事記上巻(日本神話)も終盤。

神武天皇誕生まであと少しやな。

今回はここまで。


大和朝廷成立の謎―古代出雲王国から邪馬台国へ














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