それでは、前回の続き。
3人の男の子が生まれ、ホデリはウミサチヒコ(海幸彦:漁師)となり、大小様々な魚をとり、ホオリはヤマサチヒコ(山幸彦:猟師)となり、大小様々な獣をとるようになっていた。
毎日同じ仕事をしてると、飽きてくるわけで、ある日ホオリは、兄のホデリに…
兄がやってることをしたくなるのは、弟の性っちゅうもんですな。
兄のホデリは…
もうウミサチ、ヤマサチって名前もついとるのに、今更何を言うとるねん」
しっかりものの兄は、弟の提案をたしなめると。
それでも、1度言い出すとやらな気がすまんのが、ガキっちゅうもんで、ホオリはさらに食い下がる。
何度も断るけど、しつこいホオリに根負けしたホオリは…
しぶしぶ、弓と釣り竿を交換する。
ところが、ホオリは、1匹の魚も釣れず、しかも釣り針を海の中に落としてしまう。
兄のホデリも、同じように1匹も獲物が捕れずに帰って来て…
お前の道具返すから、俺のも返してくれ」
釣り針を落としたホオリは…
それを聞いたホデリは…
(やっちまったな!!ってそんなギャグはいらんか(笑))
だから嫌やって言うたやろ!!
どんなことしても返せよ!!」
そりゃ怒られるやろうけど、竿ならまだしも釣り針ぐらいで…
海に落とした釣り針を探すわけにもいかず、ホオリは自分の剣を折って、500本の釣り針を作って持って行くんやけど許してもらえず、さらに1000本の釣り針を作って持って行くとホデリは…
あの釣り針を持ってこい!!」
そんな無茶な…
途方にくれて、海辺で泣くホオリ。
すると、そこにシオツチ(塩椎神:潮流の神様)がやってきて…
ホデリが、シオツチに事情を説明すると…
というと、シオツチは小舟を造り、ホデリを乗せると…
その宮殿はワタツミ(綿津見之神:海を支配する神)の宮殿なんやけど、その宮殿の門まで行ったら、門のそばの井戸の近くに桂の木があるから、その木に登って座っとき
そしたら、ワタツミの娘がそれを見て、何かええことを考えてくれるわ」
と、教えてくれたとさ。
この釣り針騒動、実は兄のホデリの策略やったりするねんなぁ。
はてさて、ホデリは釣り針を見つけることが出来るのか、兄弟喧嘩の結末は…
今回はここまで。
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