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海幸彦山幸彦|日本神話(古事記)23

それでは、前回の続き。

3人の男の子が生まれ、ホデリはウミサチヒコ(海幸彦:漁師)となり、大小様々な魚をとり、ホオリはヤマサチヒコ(山幸彦:猟師)となり、大小様々な獣をとるようになっていた。

毎日同じ仕事をしてると、飽きてくるわけで、ある日ホオリは、兄のホデリに…

ホオリ
「なぁ、兄ちゃん。道具のかえっこせえへん?」

兄がやってることをしたくなるのは、弟の性っちゅうもんですな。

兄のホデリは…

ホデリ
「あかん、あかん

もうウミサチ、ヤマサチって名前もついとるのに、今更何を言うとるねん」

しっかりものの兄は、弟の提案をたしなめると。

それでも、1度言い出すとやらな気がすまんのが、ガキっちゅうもんで、ホオリはさらに食い下がる。

ホオリ
「ええやん。なぁ、兄ちゃんかえっこしてえや」

何度も断るけど、しつこいホオリに根負けしたホオリは…

ホデリ
「しゃあないのぉ。そこまで言うんやったらかえたるわ」

しぶしぶ、弓と釣り竿を交換する。

ところが、ホオリは、1匹の魚も釣れず、しかも釣り針を海の中に落としてしまう。

兄のホデリも、同じように1匹も獲物が捕れずに帰って来て…

ホデリ
「やっぱり、自分の道具やないとあかんわ

お前の道具返すから、俺のも返してくれ」

釣り針を落としたホオリは…

ホオリ
「ええと…その…釣り針落としてもうた…」

それを聞いたホデリは…

ホデリ
「な~にぃ!!」

(やっちまったな!!ってそんなギャグはいらんか(笑))

ホデリ
「何しとんねん!!

だから嫌やって言うたやろ!!

どんなことしても返せよ!!」

そりゃ怒られるやろうけど、竿ならまだしも釣り針ぐらいで…

海に落とした釣り針を探すわけにもいかず、ホオリは自分の剣を折って、500本の釣り針を作って持って行くんやけど許してもらえず、さらに1000本の釣り針を作って持って行くとホデリは…

ホデリ
「そんな釣り針何本持ってきてもあかん!!

あの釣り針を持ってこい!!」

そんな無茶な…

途方にくれて、海辺で泣くホオリ。

ホオリ
「どないしょう…」

すると、そこにシオツチ(塩椎神:潮流の神様)がやってきて…

シオツチ
「何で泣いてんの?」

ホデリが、シオツチに事情を説明すると…

シオツチ
「そういうことなら、ワシにええ考えがある」

というと、シオツチは小舟を造り、ホデリを乗せると…

シオツチ
「潮の流れのまま行くと、魚のうろこのような宮殿につくわ

その宮殿はワタツミ(綿津見之神:海を支配する神)の宮殿なんやけど、その宮殿の門まで行ったら、門のそばの井戸の近くに桂の木があるから、その木に登って座っとき

そしたら、ワタツミの娘がそれを見て、何かええことを考えてくれるわ」

と、教えてくれたとさ。

この釣り針騒動、実は兄のホデリの策略やったりするねんなぁ。

はてさて、ホデリは釣り針を見つけることが出来るのか、兄弟喧嘩の結末は…

今回はここまで。


海幸彦 山幸彦











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