1歳で脳死って言われるだけでもかなりの精神的苦痛やのに、それを乗り越えて臓器を提供したら、我が子の臓器が放送されてたと。
TBSはドナーの情報を知る事は出来んから両親の承諾を得る事は出来んのやけど、せめて臓器にモザイクをかけるなりしときゃ良かったのに。
結局は、岡山大学病院の売名行為に利用されたって事ですな。
ドナー男児の移植「無断で放送」両親がTBSと岡山大学病院提訴
脳死した男児(当時1)の肺が移植される様子を無断でテレビ番組で放送されたとして、男児の両親が4月中旬にも、番組を放送したTBSと移植手術をした岡山大学病院、日本臓器移植ネットワークなどを相手取った損害賠償訴訟を広島地裁に起こす。両親が5日、東京都内で記者会見を開いた。両親と代理人弁護士によると、番組は2017年7月に全国放送された。移植医に密着取材する内容で、両親には放送前に連絡はなかったという。肺が画像処理されずにそのまま映っており、番組を見た男児の母親は髪の毛が大量に抜けるなど精神的苦痛を受けたという。母親は「夢で息子に会うことだけが慰めだったのに、夢の中の姿さえ肺になってしまい唯一の安らぎを奪われた」と話した。
また、男児の名前などドナーだと直接わかる情報は含まれていなかったが手術した日などから知人に知られたとし、プライバシーの侵害に当たるとした。
国が定めた臓器移植法の運用指針で、移植医療の関係者は臓器提供者と移植手術を受けた側の個人情報が互いに伝わらないように注意を払うよう求めている。
TBSは「臓器移植法の指針に従って細心の注意を払って制作した。訴状を受け取り次第、内容を精査して対応を検討する」、岡山大学病院は「訴状が届いていないので現時点ではコメントできない」、移植ネットは「具体的な内容が分からないためコメントは差し控える」としている。
映像ニュースはコチラ
民放各局はスルーしてるけど、色々と「忖度」してるんやろな。
どの口が「忖度」をバッシングしてるんやら。
放送された番組は「名医のTHE太鼓判!/スーパードクターズ」
大藤剛宏医師が、国内最年少の肺移植手術に挑む様子を紹介した。手術方法は大人と同じだが、大きさは全く違う。大藤医師は糸のような神経を傷つけないよう気をつけながら、細い静脈・動脈や気管支を切断し、肺を摘出。はなちゃんは、小児心臓外科医・笠原真悟氏協力のもと、人工心肺に繋がれた。一方、亡くなった男児から提供された肺はフラッシングという洗浄が行われ、はなちゃんの右肺の気管支と縫い合わせられた。しかし、左肺の移植に取り掛かった時、気管支のサイズが合わないことが発覚した。
番組情報がこれしかなかったんで、色々ググってみたらつい最近も肺の臓器移植手術をしてるんですな。
岡山大学病院での脳死肺移植手術の映像
ここでは肺は映ってないけど、TBSの放送では肺が映ってたんやろな。
それで、その肺が夢にまで出てきたと。
この瀬戸内放送はテレビ朝日系列やから、色んなTV局を入れとるんやな。
移植手術をした大藤剛宏教授
移植手術をしたのは「大藤剛宏教授」は
大藤剛宏教授のプロフィール
大藤 剛宏(おおとう たかひろ、1967年 – )は、日本の外科医である。岡山大学医学部呼吸器外科(医学博士)。専門は肺移植。岡山大学臓器移植医療センター教授。広島県竹原市生まれ。広島加計学園英数学館高等学校、岡山大学医学部医学科を卒業。香川県立中央病院、岡山大学病院での研修を終えて、2002年からオーストラリア・メルボルンにあるモナシュ大学アルフレッド病院心肺移植センターで5年間Senior Transplant Fellowとして研鑽をつむ。2年間は胸部心臓外科でDonald Esmore教授のもと,心臓外科・肺移植の研修を受け、その後の3年間は肺移植内科でGregory Snell教授のもと免疫抑制療法をはじめ初診からドナー評価、そして周術期・遠隔期管理について研修を受ける。また豪州初となる心臓死肺移植プログラムに参加し、2006年には同国初となる心臓死肺移植の一側肺執刀医となる。2007年、日本に帰国し、岡山大学において数多くの肺移植・肺癌手術に従事している。
肺移植の権威のようですな。
で、TBSの放送を見た両親が…
映像を見た両親が精神的苦痛を受ける
TBSだけやなくてドナーの個人情報を知ってる岡山大学病院からも説明はなく
肺にモザイクをかける事もなく放送して更に
レシピエント側の臓器発送前の手紙の内容を放送されて
極めて強い精神的苦痛を受けたと。
この手紙の内容が分からんでのアレやけど、この手紙が決定的やったんやろな。
我が子の死がこの1歳の子供を生き長らえさせる事ができるのを望んでるにしても、手紙はその両親の手紙やろうし、色々と複雑な気持ちになるわな。
何にしても、幼い子供を失うだけでも辛いのに、それでも悩みながらも臓器提供の決断をしてるわけで、そんな両親は数少ないんやから、十分な配慮をしてあげて欲しいもんです。
コメント
必死に肺移植を通じて、トップランナーとして日本の医療に捧げてきた人がこの裁判があってか海外へ出られた。
様々な方面への配慮が必要であるにしても、どこまですべきなのか。また配慮をしつくしてモザイクだらけの情報で伝わるのか。また意味があるのか。考えればキリがありません。私は息苦しくて、こんな環境で、挑戦なんてしたくないです。
ドナーのご冥福と、ご家族の平穏な生活を願わずにはいられません。
一方で、ドナー側の気持ちも大藤先生の気持ちにそれほど温度差があったとは思えないですが、裁判になってしまって残念です。