危険運転致死傷罪の最高刑が懲役20年(加重で30年まで)やから、検察にしては思い切ったところなんやろうけど、ここは限界の30年まで求刑して欲しかったな。
どうせ判決じゃ2割引になるんやし。
個人的には未必の故意の殺人で、2人殺してるって事で死刑が相応しい事件やと思うけど。
石橋和歩被告(26)に懲役23年求刑 東名夫婦死亡事故
神奈川県大井町の東名高速道路で「あおり運転」を受けた車の夫婦が死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪などに問われた無職石橋和歩被告(26)の裁判員裁判の論告求刑公判が10日、横浜地裁(深沢茂之裁判長)であり、検察側は「安心安全な自動車社会の実現のためにも、被告の行為は決して許されない」と述べ、懲役23年を求刑した。同罪の上限は懲役20年だが、合わせて起訴した暴行罪なども含め求刑した。同被告は起訴内容を大筋で認める一方、弁護側は危険運転致死傷罪と予備的訴因の監禁致死傷罪は成立しないと主張。午後に最終弁論を行い結審する。判決は14日。
論告に先立つ意見陳述で、亡くなった夫の母(78)は「何という罪になっても、遺族には殺されたとしか思えない」と涙をぬぐいながら話し、妻の父(73)は「夫婦の命の重みに見合うぐらい長い時間、刑務所に入れてほしい」と述べた。
検察側は論告で、被告が高速道路上に車を止めたことは、危険運転致死傷罪の「重大な交通の危険を生じさせる速度での運転」に当たると指摘。停止行為が同罪の構成要件でないとしても、あおり運転が夫婦の車を停止させ、一家の死傷という結果を生じさせたと因果関係を主張した。監禁致死傷罪についても、被告は自身の車で夫婦の車の前進を不可能にし、夫への暴行で再発進も困難にしており、成立するとした。
弁護側はこれまでに、危険運転致死傷罪は走行中の行為を前提としていると主張。暴行で足止めした時間が約2分であることなどから、監禁に当たらないとして、両罪の無罪を主張している。
起訴状によると、石橋被告は昨年6月5日夜、東名下り線のパーキングエリアで、静岡市清水区の自営業萩山嘉久さん=当時(45)=に駐車方法を非難されたことに憤慨。時速約100キロで萩山さん一家が乗った車を追い抜き、車線変更して進路をふさぐなどの運転を繰り返し、追い越し車線上に停車させて追突事故を誘発、萩山さんと妻友香さん=同(39)=を死亡させたほか、娘2人にもけがをさせたとされる。
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石橋和歩が問われてるのは「危険運転致死傷罪」と「監禁致死罪」。
石橋和歩被告が問われてる罪
危険運転致死傷罪
第二条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。一 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
二 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
三 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
四 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
五 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
六 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
監禁致死傷罪
第二百二十条 不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。第二百二十一条 前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
第二百四条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
この2つを合わせて23年って事やけど、どういう足し算で23年にしたんやろな。
危険運転致死傷罪が20年で監禁致死傷罪が3年って事はないやろうから、危険運転致死傷罪が13年の監禁致死傷罪が10年ってとこかな。
となると、検察も危険運転致死傷罪の成立は難しいって考えてるから、これが無罪になると懲役10年しか残らん事になる。
厳密にはこれに暴行罪、強要罪、器物損壊罪なんかもついてるから、こう単純に分けられんけど。
どっちにしても、あとは裁判員の判断にかかってるわけですな。
何にしても、「一罰百戒」の意味も込めて、割り引くのだけはやめて欲しいもんです。
できれば、求刑よりも重くして、限界の30年でお願いしたいもんですな。
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