「破産者マップ」が閉鎖したか。
法的な問題ってよりは倫理的な問題やと思うけど、弁護団が結成されて損害賠償の集団訴訟をする方向みたいやけど、「プライバシーの侵害」と「公益」との兼ね合いがどうなるか気になるとこですな。
破産者マップ閉鎖 運営者謝罪
官報で公開された破産者情報をGoogleマップで可視化した「破産者マップ」の運営者のツイッターアカウントは3月19日、マップを閉鎖することを発表した。運営者は、官報から取得した破産者の情報を削除すること、削除申請フォームのデータを削除すること、削除申請の際の本人確認書類を削除すること、ドメインについては、今後、類似サイトが出る恐れがあるため、一定期間保持することを表明している。
破産者マップをめぐっては、プライバシー侵害の懸念が指摘され、対策弁護団も結成されていた。運営者は「この度は、多くの方にご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした」と謝罪している。
(破産者マップからの重要なお知らせ)
この度は、多くの方にご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。
下記の実施、または実施することをお知らせいたします。
1.サイトを閉鎖します。— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月18日
「破産者マップ」が話題になった時も取り上げたけど…
「名誉毀損」で訴えられたらややこしいけど、既に官報で公開された情報を地図上で表しただけやから、法的な問題はないと思うんやけどなぁ。
「プライバシーの侵害」ってのも、防犯カメラの時に書いたけど…
個人の権利は「公共の福祉」によって制限される
第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
憲法にも「プラバシー」よりも「公共の福祉」が優先するって事が書いてるわけで、「破産者マップ」がどれだけ「公益」があるかにかかってくる。
まぁ、破産者情報が欲しい人は金貸しとかに限られるからなぁ。
これが「公共」と言えるかどうかですな。
「破産者マップ」に1時間あたり230万アクセスを記録した日も
同サイトの運営者を名乗るツイッターアカウントによれば、マップの情報は紙版から得ている。サイト運営は複数人が関わり、1時間あたり230万アクセスを記録した日もあったという。
1時間あたり230万アクセスあるみたいです。これまでと違い、1時間100万ビューでサーバーが落ちることはなくなったようです。
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月16日
1時間あたり230万もアクセスがあったら「公共」って言えるかもしれんけど、これは完全に野次馬やからなぁ。
ちゅうか、そんなに「破産者マップ」を見たい人がおったんやな。
話題になってるから取り上げたし、トップページは見たけど、中身はほとんど見んかったわ。
ちゅうか、「破産者」がどこにおるか知ったところで何にもならんし。
「破産者マップ」に集団訴訟の動き
サイトをめぐっては、SNS上でプライバシーの観点から批判が噴出。集団訴訟募集サイト「enjin」では、掲載されたとみられる68人(18日夕時点)が参加し、サイトの削除や損害賠償などを求めて訴訟の準備を進めている。enjinの公式ツイッターでは、「Twitter上にて『破産者マップの削除依頼を代行する』として個人情報などの提出を求めるアカウントが確認されています。破産者マップ作成者同様、素性のわからない相手に個人情報を渡すのは危険ですので控えるようにしてください」と、”二次被害”の可能性にも触れている。
アディーレ法律事務所の秦和昌弁護士は18日、J-CASTニュースの取材に、「特定の者の知られたくない情報をみだりに検索容易な状態に置いたことは、プライバシー権侵害として、損害賠償の対象となる可能性は十分にある」と指摘する。
弁護団が結成されて集団訴訟の動きがあるみたいやけど、これは弁護士が金儲けに利用しようと思ってるだけとちゃう?
【なぜ資金が必要か】損害賠償の現実的な獲得が見込めないこの種の弁護団においては、参加する弁護士に報酬が払われないことが通例でした。しかしながら、弁護団での検討の結果、少なくとも通常の弁護士の技能を超えた専門的知見をもって参加する弁護士に対しては、通常程度の報酬が支払われるべきであるとの結論に至りました。
幸い、現在は、利害や関心をもつ人々から広く費用の提供を求めるクラウドファンディングが存在しています。そして、多額の資金を要する問題について、クラウドファンディングを利用する動きが徐々に広まり、世間にも認知されています。
弁護士の業務環境・経済環境の変化のなか、弁護士のタダ働きによってのみ弁護団を維持すべきとすることは、弁護団活動が過小な状況を作るものとなり、ひいては社会的な問題の法的解決が過小となってしまいます。
そこで、私たちは、この問題について必要な費用を集めるためにクラウドファンディングを利用しようと考えました。
こんなクラウドファンディングも立ち上げてるけど、目標額の500万円は集まらんのとちゃうかな。
破産者自身は金出さんやろうし。
被害額 164,000,000円って…
1億6千400万円とは、またふっかけましたな。
まぁ、取れる額が多けりゃ多いほど弁護士費用も多くならからなぁ。
結局、弁護士の金儲けが目的なんとちゃうん?
既に公開されてる情報やし、「破産者マップ」ができたところで、破産者がそれによって損害を被る事はないと思うんやけど。
何にしても、「破産者マップ」は閉鎖したけど、この集団訴訟の動きは止まってないんで、今後の展開は気になるところですな。
倫理的な問題は置いといて、法的にどうなんかは教えて欲しいもんです。
個人的に、前に書いたように「破産者マップ」よりも「(性犯罪の)前科者マップ」を実現して欲しいと思ってるんで、この「破産者マップ」が法的にアウトなら「(性犯罪の)前科者マップ」なんかとても実現せんので。
まぁ、その時は法改正して、国が自らつくって公表するって形にして欲しいけど。
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