それでは、前回の続き。
オオクニヌシが治める葦原中国をうらやましく思ったアマテラスは…
何を根拠にそんな事を言い出したんか知らんけど、とにかくうらやましくてしょうがなかったんやろ。
満州事変でも書いたけど、他人の家の庭が良く見えるのは、人間の性のようで。
嫉妬に狂ったアマテラスは、勾玉から生まれた5人兄弟の長男アメノオシホミミ(天忍穂耳)を呼んで、葦原中国に行くように命じる。
アメノオシホミミの正式名称は、マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミノミコト(正勝吾勝勝速日天忍穂耳命)
「勝つ勝つ」うるさい名前ですわ(笑)
アマテラスから命じられて、葦原中国に向かうアメノオシホミミ。
天の浮橋に来たところで、下界を覗くと何やら騒がしい様子。
アメノオシホミミは、早速戻って、アマテラスに相談するとアマテラスは…
誰やねん(笑)
やっぱり、過保護ママは、ざます口調やないと…
下界が騒がしいと報告を受けたアマテラスは、タカミムスビ(高御産巣日神)と共に、八百万の神を招集し、困った時のオモイカネに…
八百万の神と相談したオモイカネは…
アメノホヒは、勾玉5兄弟の次男。
臆病者の兄に代って、次男アメノホヒを葦原中国に行かせる。
って、思ったかどうか知らんけど、葦原中国に行ったアメノホヒは、オオクニヌシに媚びへつらい、3年経っても戻ってこず、何の報告もせんねんな。
しびれを切らしたアマテラスは、またオモイカネを呼び…
って思ったかどうか知らんけど、オモイカネは…
それを聞いたアマテラスは、自分の子やないアメノワカヒコに天之麻古弓(あめのまかこゆみ)と天之波波矢(あめのははや)っちゅう強力な弓を渡して、葦原中国に行かせる。
しかし…
このアメノワカヒコっちゅうのが、とんでもない野心家で、オオクニヌシの娘シタルヒメ(下照比売)を嫁にして、このまま自分が葦原中国の王になったろうと思い、これまた何の連絡もよこさず、かれこれ8年が…
アマテラスも気が長いんか、短いんかよう分からんな。
それにしても、ことごとく外すオモイカネ。
しびれを切らしたアマテラスはオモイカネを呼び…
「そ、それでしたら、キジの鳴女(なきめ)を行かせるのがよろしいかと…」
それで、オモイカネは鳴女に…
って聞いてくるように命令する。
鳴女は、下界に飛んで行き、アメノワカヒコの家の門前の桂の木の上にとまって、オモイカネに言われたことをそのまま伝えるとアメノサグメ(天佐具売)がアメノワカヒコに…
って言われたので、アメノワカヒコはアマテラスから貰った弓で、キジを射殺す。
その矢は、天の安の河の河原にいたアマテラスとタカミムスビのそばまで届き、タカミムスビが…
タカミムスビが、その矢を手に取ると、矢の羽に血が…
……
思い悩んだ、タカミムスビが矢を手に取って…
しかし、もし、裏切って放った矢やったら、アメノワカヒコに当たれ!!」
と言って、投げ返すと、まだ寝ていたアメノワカヒコの胸に突き刺さり、アメノワカヒコは死んでしまい、キジの鳴女も帰ってこなかったとさ。
この話が元になって、雉子(きぎし)の頓使(ひたづか)いっちゅう諺が出来たそうな。
※行ったきり帰ってこん使いのことを「雉子の頓使い」って言うんやって。
現代人にゃ「鉄砲玉」の方が分かり易いな。
とまぁ、古事記じゃこんな軽い話になっとるけど、実際はもっと激しい侵略があったんやろな。
3回侵略に行ったけど、負けてもうたと。
まだまだ、これぐらいで諦めるアマテラスやない。
アマテラスの次の手は…
オオクニヌシはどうなるのか…
いよいよ出雲神話もクライマックスです。
今回はここまで。
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